中国文明起源解明の新・考古学イニシアティブ

2023年度公募研究

2023年度公募研究採択者

研究項目番号 氏名 所属 研究課題
A01
小澤 正人
成城大学・文芸学部・教授 中国国家形成期における土器広域編年の構築と文化融合モデルの研究
A02 田副 博文 弘前大学・被ばく医療総合研究所・准教授 ネオジム同位体比による威信財の産地推定手法の確立    
A02
斎藤 誠史
東京大学・総合研究博物館・特任研究員   二里頭文化期および殷代の朱の四種硫黄同位体分析 
C01 板橋 悠 筑波大学・人文社会系・助教 動物骨同位体分析による中国新石器時代における動物序列と供犠の特別肥育の起源検証
E01 中村 大介 埼玉大学・人文社会科学研究科・准教授 アルタイ山脈東西地域における戦車導入及び馬利用本格化に関する研究
F01 中沢 隆 奈良女子大学・その他部局等・名誉教授 西アジアから古代中国への牧畜業の変遷と発展に関するタンパク質考古学的実証研究
F01 植月 学 帝京大学・付置研究所・准教授 ユーラシア東西接触地帯における家畜文化の特質と発展の動物考古学的研究

公募要領等の詳細は、文科省HPをご覧ください

提出期限は、 令和4(2022)年10月5日(水曜日)午後4時30分です。

▼令和5(2023)年度科学研究費助成事業-科研費-(学術変革領域研究(A)(公募研究)、新学術領域研究(終了研究領域))の公募について

https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1394559_00009.htm

▼公募要領、計画調書のダウンロード(公募要領の21ページ目が本領域研究の公募です。)

https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1394561_00006.htm

公募する内容、公募研究への期待等

    本研究領域は以下の七つの研究項目より構成される。研究項目A01: 威信材の生産と流通、A02: 考古遺物の材料分析と産地推定、A03: 考古関連情報基盤の整備、B01: 動物考古学から探るユーラシア家畜文化のダイナミズム、B02: 植物考古学から探るイネ、雑穀、ムギ食文化の交流と変容、C01: 同位体比分析から見たヒトとモノの動態復元、C02: パレオゲノミクス解析プラットフォーム開発とその応用。各研究項目の詳細については、領域のホームページを参照のこと。

    今回の公募研究では、上記七つの研究項目に紐付けされたもの6 項目と複数の研究項目に跨るもの4 項目、計10 項目について募集する。それぞれの概要は以下のとおりである。研究項目A01 は土器の広域編年を確立するために必要な中原地域と周辺地域との比較型式学研究、A02 は威信財遺物の製作技術復元と材質分析、A03 は物質文化や言語の地理空間分析を対象とする。B02 は穀物の栽培地拡大にともなって生じる形態的・生理的変化を植物の形質・遺伝・代謝物の変化から明らかにする。C01 では古病理、古食性など、個人差に反映する食資源の分配から文明形成を跡付け、C02 ではゲノム解析の手法を用いて、ヒトとともに移動した家ネズミの分布域拡大の跡を追う。

    D01 は近年出土例が増加している建築関連遺物の研究、E01 は中国西北部を中心とする地域における祭祀儀礼の考古学的・歴史学的研究である。F01 は家畜飼養に関わる動物考古学やゲノム科学の研究、さらには物質文化研究までを包括する。G01 は東西ユーラシアの異なる主穀・調理伝統の融合過程において乳製品が果たした役割について検討する。

    なお、いずれの研究も、地域的には中国~中央アジア、時代的には新石器時代後期~青銅器時代前期に関連するものに限られることを付記しておく。考古学と考古科学とを架橋する野心的な提案を期待する。

公募する研究項目、応募上限額、採択目安件数

研究項目 応募上限額
(単年度当たり)
採択目安件数
A01 土器型式に関する中原地域と周辺地域との比較研究 200万円 8件
A02 威信材遺物の製作技術または材質に関する研究
A03 GIS をもちいた地域・集団の形成と変化へのアプローチ
B02 ユーラシア東部における畑作物の栽培適地に関する地理学的・植物学的研究
C01 文明形成にかかわる骨考古学的研究
C02 中国における住家性齧歯類のゲノム科学的研究
D01 建築関連の特殊遺物(壁画・石彫・瓦等)に関する研究
E01 農牧接触地帯における祭祀儀礼の研究 400万円 4件
F01 ユーラシア東部における牧畜業の起源と発展に関する研究
G01 乳製品の加工・利用に関する文化人類学的・歴史学的・栄養学的研究

2021年度公募研究

2021年度公募研究採択者

研究項目番号 氏名 所属 研究課題
A01 齊藤 希 奈良県立橿原考古学研究所・研究員 土器の型式学的検討に基づく広域編年の構築と長城地帯と中原地域の交流関係の研究
B01 中村 大介 埼玉大学・人文社会・准教授 青銅器時代の漠北モンゴルにおけるウマ頭骨埋納習俗の形成に関する研究     
B02
清水 健太郎
(2022年6月16日まで)
横浜市立大学   ゲノム科学と考古学の統合による東アジアのムギ類の伝播と高地適応の解明  
C01 板橋 悠 筑波大学・人文社会・助教 人骨同位体分析を用いた食性復元による中国文明における動物序列の起源検証   
C01 萩原 康雄 新潟医療福祉大学・助教      人骨の形態解析に基づく中国文明形成期集団の行動様式の復元
C02 太田 博樹 東京大学・理学系・教授 糞石ゲノム解析による摂食物同定法の確立
D01 呂 夢 金沢大学・研究員 中国における造瓦技術の遡源的研究-新石器時代晩期の黄河中流域を起点として-  

2021年度公募要領等の詳細は、文科省HPをご覧ください

提出期限は、 2021年3月31日(水曜日)午後4時30分でした。

▼令和3年度科学研究費助成事業‐科研費‐(学術変革領域研究(A)(公募研究))の公募について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1394559_00004.htm

▼公募要領、計画調書のダウンロード
https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1394561_00002.htm

公募する内容、公募研究への期待等

 本研究領域は以下の七つの研究項目より構成されています。研究項目A01:威信材の生産と流通、A02:考古遺物の材料分析と産地推定、A03:考古関連情報基盤の整備、B01:動物考古学から探るユーラシア家畜文化のダイナミズム、B02:植物考古学から探るイネ、雑穀、ムギ食文化の交流と変容、C01:同位体比分析から見たヒトとモノの動態復元、C02:パレオゲノミクス解析プラットフォーム開発とその応用。各研究項目の詳細については、各計画研究のページをご参照ください。
 公募研究では、上記七つの研究項目に紐付けされたものを7件と、複数の研究項目に跨るもの5件の計12件を募集します。それぞれの概要は以下のとおりです。研究項目A01は土器の広域編年を確立するために必要な中原地域と長城地帯との比較型式学研究、A02は遺物に残る製作痕跡からの技術復元、A03は物質文化や言語の通時的変化の数理モデリングを対象とします。B01は家畜を飼養する施設や道具、器物に描かれる動物意匠などから家畜文化を検討し、B02は穀物の高地栽培にともなって生じる形態的・生理的変化を植物の形質・遺伝・代謝物の変化から明らかにします。C01では古病理、古食性など、個人差に反映する食資源の分配から社会階層化を跡付け、C02では出土糞石のゲノム解析から食性の高精度復元を試みます。
 D01は近年出土例が増加している建築関連遺物の研究です。E01は放射性炭素年代や遺跡立地などのデータベースを構築し、特定地域における人口動態を復元するもの、F01は中国内陸部の遺跡から出土するタカラガイの原産地推定の手法開発と応用です。G01は気候、地形、植生、動物相などの復元研究を含みます。H01は東西ユーラシアの異なる主穀・調理伝統の融合過程において乳製品が果たした役割について検討します。
 なお、いずれの研究も、地域的には中国~中央アジア、時代的には新石器時代後期~青銅器時代前期に関連するものに限られることを付記します。考古学と考古科学とを架橋する野心的な提案を期待します。

公募する研究項目、応募上限額、採択目安件数

研究項目 応募上限額
(単年度当たり)
採択目安件数
A01 土器型式に関する中原地域と長城地帯との比較研究 200万円 8件
A02 威信材遺物(玉器・トルコ石製品・青銅器・顔料等)の製作技術復元
A03 GISと数理モデルを用いた集団の形成と変化へのアプローチ
B01 家畜飼養に関連する物質文化の研究
B02 穀類の高地適応に関する研究
C01 骨考古学による社会階層化の研究
D01 建築関連の特殊遺物(壁画・石彫・瓦等)に関する研究
E01 遺跡研究と年代学に基づく古人口動態の定量的復元
C02 糞石の古代ゲノム解析に基づく食性復元 400万円 4件
F01 タカラガイの原産地に関する動物学・遺伝学・同位体化学的研究
G01 黄河流域を中心とする古環境復元・地形発達史研究
H01 乳製品の利用に関する栄養学・調理科学・文化人類学的研究